「読んでいいとも!ガイブンの輪 第27回」ご来場ありがとうございました。
非常に勉強になりつつもネタももらい、今後の活動への原動力になった気がします。
ガイブンリテラシーが低いぼくですが、話しているうちに、案外ガイブンを読んでることに気づいた……。そういえば、以前、ユリイカの海外文学特集で翻訳小説とふたりのハウザーというエッセイを書いてました。
ちなみにぼくのガイブンの体験というのは、
・10代→ゲームブックから入ったてファンタジー。火吹き山の魔法使いとかウルティマ。あと好きだったのはアーク島年代記(誰もしらねえ!)。
・20代→新本格とSFばっかり読んでたので海外少なめ。一番好きなのは悪童日記かな。海外ミステリ・SFばらばらと。
・最近面白かったガイブン
言い忘れてたんだけどケリー・リンクは超いい。文庫で買い直すくらいいい。なんとなく思いつく限りだと、アサイラム・ピース、ペトロス叔父とゴールドバッハの予想、第六ポンプ、20世紀の幽霊たち、新訳地下室の手記。
で、今回のテーマはイヤミスならぬイヤガイブンだったのです。
ぼくが好きな安っぽくてバカっぽい小説というのは翻訳ではなかなかなくて、わりとシリアスなセレクトになったような気がします。
以下、セレクトした本。
『町で一番の美女』 、『死んでいる』、『臓物血みどろハイスクール』、『ブエノスアイレス食堂 』の五冊。対する豊崎さんのセレクトは、
『贖罪』上下、『火葬人』、『終りの感覚』、『ティモレオン』の五冊。これがですね……鬱すぎる!ぜんぶ鬱……。だけどオススメされないと読まなかったであろう本なので、読めて良かったですね、マキューアンは初期作品の病んだかんじが好きで、最近のなんか巨匠っぽい作品は敬遠してたんだけど読むとやっぱりすごいわ……このパワー。そしていちばん鬱になったのは『終りの感覚』の後半……これはつらい。
・厭なガイブンで紹介し忘れた本
完全に忘れてましたが、『ジャクソンヴィルの闇』を紹介したかった…….あと小説じゃないけど世界の奇オナニー死を集めた『デスパフォーマンス』は最高。他にも『異形の愛』とかちょっとしか話に出なかったけど傑作なんでぜひ(毎回読むと内容を完全に忘れてしまう俺……)。
以上、非常に楽しかったです。
なお、次回ゲストは『ここは退屈迎えに来て』の山内マリコさんです。どうぞよろしく!
うーん、もっと時間かけてちゃんとガイブン読みたいなあ……。
PS 漫画とガイブンに詳しいひと! 漫画「百鬼夜行抄」のなかでどうもM・R・ジェイムズの短編にインスパイアされたものがあるそうなんですが、どの作品か知っているひといたらツイッターとかメールで教えて下さい。ずっと気になってる……。