そんなわけで、クイックジャパンに連載されていた霊的動画批評の掲載が完了。当時のことを思い出しても、貧乏すぎて毎日パンの耳を食べていたとか、デイトレードで壊滅的な経済的損失を受け、そろそろ家がなくなってやばいとか。あまり今と変わっていません。まとめて見たい方は以下で。
http://uminekozawa.com/category/売文保存庫/霊的動画批評/
そんなわけで、クイックジャパンに連載されていた霊的動画批評の掲載が完了。当時のことを思い出しても、貧乏すぎて毎日パンの耳を食べていたとか、デイトレードで壊滅的な経済的損失を受け、そろそろ家がなくなってやばいとか。あまり今と変わっていません。まとめて見たい方は以下で。
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▼悠久の太古、この地球には忌まわしき旧支配者が君臨していた。彼らは神秘の力とその忌まわしき姿ゆえに封印され、いつしか魔道書の内奥に秘密として語られながら、邪神として畏怖される存在となった。だがしかし、彼らは未だこの地球の支配権を奪還せんと復活のときを待っている……。20世紀最悪の恐怖小説家HPラヴクラフトの作品に端を発する「クトゥルー神話」はこのような妄想から始まった。だがしかし……私は知っている。これが真実であるということを!くわっ!読者諸君目覚めよ!アニメを心の目で霊的な角度から批評してきたこのコーナー〈霊的動画批評〉だが、もう時間がない。今月よりあのクトゥルーアニメ「機神咆吼デモンベイン」が始まってしまった。こんなにも早くやつらがこのコーナーに気づくとは!
▼手短に話をしよう。実は自分は並行宇宙からやってきた海猫沢めろんの同一存在である。読者を戦士として目覚めさせるため、このコラムを開始、サブリミナルで覚醒言語を散りばめておいたのだが、どうやら先にやつらに見つかってしまった。各自あとでアナグラムやフィボナッチ数列を駆使しコラムの秘密(めろんコード)を解明してほしい。
▼アニメ「機神咆吼デモンベイン」の舞台は科学とともに魔術理論が進歩した世界。魔導技術の進歩によって繁栄を極めたアーカムシティは、凶悪な大魔術師率いる犯罪結社ブラックロッジに脅かされていた。そこでアーカムシティの守護者・覇道財閥は、邪悪な力に対抗すべく、超魔術ロボデモンベインを製造。いろいろあってかっこいいヒーローがそれに乗って戦うという、そんなかんじのストーリー。もちろんこれがそのまま真実なのは疑う余地もない。宇宙人の事実をいつまでも隠している米国を見れば分かるように、真実はフィクションによって隠蔽される。
▼ところであらすじでは書かれていないが、デモンベインのヒロインはあの、伝説の魔道書「ネクロノミコン」なのである!おお……なんということか、クトゥルー神話の生みの親であるラヴクラフト先生も草葉の陰から歯噛みしてこの状況を見守っておられることであろう!まさか極東の果てがこんなことになろうとは!命がけで邪悪な魔道書の存在を明らかにしたラヴ先生の努力が水の泡である!いまや邪悪なる教義を信奉する邪教信者どもが秋葉原で胎動しつつある……自分は彼らと戦うためラヴ先生の一番弟子としてこのコーナーを続けてきたというのに無念!いあいあ!ふんぐむるなう!あにめ!もえもえ!ひゃはははははぁっぁ!きき気づかれてしまった!見てるんだろ!おまえ!おまえらだよ!こっち見るんじゃねえよ!!!外宇宙から巨大な原色髪の萌えキャラがオレの脳味噌の皺の間に入り込み現実を操作しているっ!バーチャルリアルリアリテイィ!やっぱりそうか!クィックジャパンとかって最初から誌名がおかしいと思ってたんだよ……クィックでジャパン……早い日本……早いといえばシャブだろ……シャブ日本ってことだろ。知ってたよ知ってたよ……もちろん。日本をシャブ漬けにするつもりか。そうなんだろクィックジャパン!この原稿も載せないつもりなんだろ!そう簡単にオレを殺せると思うなこんなヘボコラム書いてるからってばかにすんじゃねえオレだって魔道書くらい持ってるんだよああ?疑ってんのか!これだよこれ!現代の語り部Yoshiによって記された究極の魔道書『Deep Love』……「ネクロノミコン」なんてメじゃねえんだよ……もちろん鬼械神だって召喚できるぜ……名前?名前か……「パオ」だよ……犬だからって侮ると痛い目に遭うぜ!どっからでもかかってこいよ!か、かかってこい!オラ!緑色に光ってんじゃねえぞコラァ!見てろよ、いまからこいつを電子メールだ……いくぞ……行くぞ電子メール……これで明日の新聞おまえらのこと載っちゃうぞ……そう゛ぉうえう゛ぉうびぃいば
※この原稿が送られてきた後、めろん先生の自宅が火災で焼失するという事件が起こりました。現在先生は行方不明です。担当者が警察に届け出を出しておりますが、心当たりのある方は編集部までご連絡ください。なお、緊急事態につき連載は今回で終了とさせていただきます。短い間の応援ありがとうございました。
みなさん応援ありがとう!呪う!
▼エロゲーとは?
エロゲーとは主にPCゲームの世界で18禁、アダルトソフト、に指定されれているものの通称である。
ジャンルは巷のゲームと同じように様々な形だが、主に会話と絵に頼ったアドベンチャーゲーム・ビジュアルノベル(「紙芝居」を想像して頂きたい。画面に絵と文字が表示されて物語が進んでいくのだ)が大多数である、そんなわけで、ここではエロゲーの中でもこのジャンル=テキスト型のエロゲーに絞って話を進めたい。
▼その代表的ソフト
まず、テキスト型エロゲーの古典を学ぶ意味でも、8ビット時代のものをいくつかプレイしておこう(「韋駄天 いかせ男」「道鏡」「オランダ妻は電気ウナギの夢を見るか」など)。
▼その消費構造
主に小説や映画は「世界観」「物語」「登場人物」これら三つが絡みながら抽象的(単純)感情を喚起する運動であるのに対して、エロゲーは「物語」「絵」「システム」を軸に性的欲望を喚起させる運動であると言える。同じ映像作品でも「映画」と「AV」は、前者が「物語」重視、後者が「実用」重視、というように、普通は非常に明確に差異化されているが、エロゲーは「物語」と「機能」の垣根が非常に曖昧である。「映画」のように物語重視の作品もあれば「AV」のように「実用」的なものもある。しかし……その両方に共通して言えることがある。それは、多くのエロゲーユーザーは「キャラクター」を欲望しているということだ!
▼なぜキャラクターが重要なのか?
それは売り上げに関わってくるポイントだからだ。物語と世界観、機能だけではエロゲーは売れない。なぜならエロとはそれ単体で存在するものではなく主体であるキャラクターに付随しているものだからである。一般向けに作ってもまったく何の問題もなかったであろう作品がなぜ18禁というジャンルで作られるのか? その理由もここにある。つまりはあるキャラクターに対しての愛情(萌え・愛・恋)とはつまるところ、所有(されたい/したい)欲なのである。そしてキャラクターに対する所有欲は、成人男性の多くにとっては性的行動をもってピークを迎える(実際はさらに深い無間地獄のような中毒的所有欲を駆り立てるのだが……)。キャラを所有したいという欲望が消費につながる。
▼How to エロゲ!というわけでまず紙と鉛筆を用意。
1)キャラクター原案をつくろう!
2)ビジュアル化しよう!
3)ストーリーを考えよう!
4)カット指定しよう!
5)プログラム&パッケージをしよう!
▼実演
さて、マニュアルだけでは分かりづらいので、実際にこのメソッドを使った実例を見てみよう。
・蜀井はるこ=妹で地底人
・八魏ちあき=謎の宇宙人
・浅呉なずな=年下の海底人
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注:危険ですので絶対真似しないでください。
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註:数年前に制作された「ぷに☆ふご~」の雑誌付録用のものは、このアイデアで制作されていますが、筆者は健忘症のため、キャラの名前や設定が違っている可能性があります。興味があればヤフオクとかファイル交●ソフトで勝手にしやがれ。
(初出:2008年 11月号 スタジオボイス)
▼追加ゲストが決まりました
先日お伝えした京フェスのイベント「 SFメディアとしてのビジュアルノベル」ですが、豪華な追加ゲストがお二人も参戦ということで海猫沢、心の三大エロゲメーカーの一つ「ニトロプラス」(残りふたつはKeyとアリス)の鋼屋ジンさん、小説家の樺薫さんです。鋼屋さんは言うまでもなく「デモンベイン」をてがけたヒットメーカーであり、樺薫さんは先月講談社BOXより新刊
『ぐいぐいジョーはもういない』が発売……が、海猫沢的にはガガガ文庫デビュー作『めいたん』デスヨ。これはあきらかに笠井潔の探偵小説論をラノベ的に落とし込むという意図に基づいている……俺にはわかるぞジョジョ!すいません妄想かもしれません!でもすんごい前にお会いしたときそこんとこツッコんだら同意してくれた気がするんです!というわけで最終的なメンツは樺薫( @K_cumberland )、前島賢( @MAEZIMAS )、伊藤ヒロ( @itou_hiro )、海猫沢めろん( @uminekozawa )、鋼屋ジン( @J_hagane )でお送り致しますのでなにとぞコンゴトモヨロシクオネガイイタシマス……。
SFメディアとしてのビジュアルノベル
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※詳細は京都SFフェスティバル2010まで!