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今月のブックウォッチ

今月もやってまいりました「ダ・ヴィンチ」ブックウォッチのコーナーです。年明け最初になるわけですが、一応入稿は去年なのでタイムラグが悔しいかぎり……。
今月の二冊はこれ、


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新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。
去年ひどい年だった人も心機一転、今年はいい年にしていきましょう。

デビュー作「左巻キ式ラストリゾート」が出たのが2004年。そして、今年は2014年。つまり……
今年は海猫沢めろん誕生10周年!
10周年!まさか誰もこの奇妙な名前で10年も続けるとは誰も思っていなかったでしょう。感慨深いものです。
思い返すと、いろいろな人に助けられてどうにかこうにか生きてきた感じがします。10年前から考えると想像を超えた変化がいろいろありました。人生というのはおもしろいものです。絶望したことも数えきれずありましたが、満身創痍でなんとか生きてます。
生きていれば人は変われる。
今年を期に変わっていきたいと思います。
こういうときほど足下を固めて地道に元気にやっていきましょう。

……といいつつ現在、私は去年からひきつづき風邪をこじらせて布団の中なのですがorz……。

今年の目標や予定ですが、その前に去年の新年を振り返りましょう。
http://uminekozawa.com/2013/01/akeom/
おわあー予定はある程度消化されているものの、小説関係と個人的にやりたいことがまったく達成されていない!

今年はできる最低限のことから、はじめていきたいと思います。

■今年の目標

・身体を鍛え直す。
・すこしずつ毎日やるスタイルを身につける。

■今年の確定
・群像で掲載された「名探偵特集」が文庫になります。
・斎藤環さんとのヤンキー対談が収録された新書が出ます。

上記は今月また告知します。

・cakesでBL特集の記事を書いてます。
BL、すなわちボーイズラブ。これも来週あたり更新されます。

・ロフトのシェアハウスイベントに出ます。
 シェアハウスとは何だったのか? 脱法ハウス問題と無縁化する社会
 1月8(水)OPEN 18:30 / START 19:30
 私は文京区でシェアハウスの大家をやっているのですが。渋家(シブハウス)の斎藤くんとは意外なことに、ずっと前に大塚のシェアハウスで一緒に暮らしていた仲です。久しぶりに話ができるので楽しみですね。

・キャラデザとか設定をてがけたゲームが2月にバンダイナムコさんからリリース。
小さなアプリですが、楽しんでもらえればと。また告知します。

■たぶん確定
小説とかいろいろありますが、すべて……私のがんばりにかかっています。
「ディスクロニアの鳩時計」「モネと冥王星」は本になる確率が高いでしょう。
あとは本当に毎日の積み重ねですね。コツコツやります。めっちゃ仕事溜まってるんで。

■毎日の鍛錬
・週2回はジムとランニングを欠かさず。
・月2回は舞踏と格闘技の合同練習に参加。

というわけで今年は小説に集中していきたいと思います。読んで書く。それだけです。


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年末のいろいろ

みなさま、今年はいろいろなところでお世話になりました。
そろそろ今年も終わりますが、僕は風邪をひいて寝てます……そして仕事がまだ残っているのです……がんばります。
まずは年末恒例、TBSラジオ、文化系トークラジオLifeの文化系大忘年会です。
メールテーマは「今年のあなたのイチオシ!」ということでメールお待ちしております。

ustream_life20131229.jpg
放送は年末の12/29(日)の深夜一時から!
詳しくはこちらを。

あと、先月から書評をかいている月刊宝島の今月号が発売されております。

今月のセレクトは、至道流星の『東京より憎しみをこめて』を中心に、ラノベのシャカイ系シフトについて短い文章を書いてます。

 

 

東京より憎しみをこめて 1 (星海社FICTIONS)東京より憎しみをこめて 2 (星海社FICTIONS)

今年はイベントなんかで露出が多かった年ですが、来年は本を書くことに集中したいと思いますが、さてどうなることか。
残り少ない今年ですが、最後までおつきあいください。ではでは!

PS 年末は神々のトライフォース2をクリアしたい。


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文化系トークラジオLife『1995年』読書会~オタク分科会報告

1995年 (ちくま新書)

去る2013年11月24日(日)に紀伊國屋書店で速水健朗『1995』の読書会が開催されたよ!

イベントは、

音楽分科会    :長谷川P(@Life954)矢野利裕(@yanotoshihiro)
オタク分科会   :海猫沢めろん(@uminekozawa)
女子分科会    :西森路代(@mijiyooon)
テクノロジー分科会:仲俣暁生(@solar1964)
政治経済社会分科会:斎藤哲也(@saitoshokai)速水健朗(@gotanda6)

に分かれてワークショップ形式で行われたんだけど、今回はその報告。
特にぼくの担当していたオタク分科会を中心につらつらとメモ。

■95年といえばアニメ史的なメイントピックは当然エヴァ……になるかと思いきや……。

まずはメンバー各人に名前と現在と当時の年齢、出身地などを聞きつつ当時のコンテンツとか状況をヒアリング。ちょっと時間が足りなくて全員には回らなかったのが残念だけど、メモ画像と書き起こしは以下。

—————————
▼田中さん28歳/当時10歳
アニメはエヴァの印象が強かった。当時、学校にコンピューター室があり、そこで
ネットをやっていた。カードゲームはまだなかったような気がするので、ゲーム――特に小学生だったのでポケモンやってた。このころにアニメと音楽のタイアップが増えてきた印象。

・マンガ スラムダンク JOJO4部
・アニメ 天地無用スレイヤーズ NINKU りりかSOS 96年にナデシコ
・ラノベ オーフェン あかほり 爆裂
・ゲーム ときめも スト2 バーチャ クリスマスドラクエSFC ポケモン全盛

平田さん30歳/当時12歳 秋田出身
テレ東が映らなかったのでリアルタイムではエヴァみてない。オタクがはずかしかった時代。イチローにあこがれつつもゲームをやる小学生。ノストラダムスがリアルだった。飯野賢治が時代の寵児に。

・ゲーム クロノロリガー ロマサガ3 フロントミッション ドラクエ6 Dの食卓
・アニメ 劇場版攻殻機動隊
・マンガ MMR Vジャンプ うしおととら

吉田さん31歳/当時12、13歳 岩手出身
岩手でも都会のほうに住んでいた。フロッピーディスクからCDRに……の時代。

・ゲーム ときめも オウムのパロゲー エロゲ(ナンパ フラッシュゲーム
・アングラネット ラジオ伊集院 声優(女性
・アニメ スレイヤーズ エヴァ マクロス7

・?さん32歳/当時14歳 愛媛
愛媛ではエヴァはやってなかった。高校になってから話題に。2年のタイムラグがあった。BSを見られる人がエライという風潮。バスケットブームで、NBAやスラムダンクが大流行していたが、当時は帰宅部。古本屋が増えてきたころだったので、昔の漫画をよんでた。古本屋戦国時代。ゲームも流行っていたが、中2の小遣いでは買えないのでもっぱら中古漫画。

・ゲーム クロノトリガー
・マンガ Drスランプ キャプ翼

▼小川さん34歳/当時16歳 広島県
ガンプラにハマっていた。ガンダムWは主人公がテロリストという時代を反映したものに。特撮はジェットマン。ガメラ。バーチャ流行。バーチャ2が200円時代。AM2研がアツかった。ブンブン丸 池袋サラ 新宿ジャッキー。

・ゲーム バーチャ ときめも PS同級生 野々村病院の人々 脱衣麻雀スーチーパイ
・アニメ なでしこ エヴァ以降 ガンダムW

▼井沢さん37歳/当時19歳
圧倒的に「ときメモ」ギャルゲの時代。美少女。メディアミックス全盛期。
—————————

なるほどー。こうして見ると年代と場所でいろんなズレがあるものだ。
当時のぼくは20歳で大阪の専門学校に通ってたんだけど、年あたまに地震が起きたときのことはよく覚えている。交通機関が麻痺して通学できなくなったので、その年、大阪に引っ越した。1995なにがあったっけなあ……(めっちゃ忘れてることがあると思うけどな……思い出せねえよ……)。個人的に独断と偏見で勝手にまとめてみた。

■ゲーム

ゲームにとって90年代は黄金期だ。
セガサターン、プレステ、スーファミ、バーチャルボーイ、ニンテンドー64。そのなかでも(俺的に)特筆すべきはセガサターンのエロゲハード化。95年の「スーパーリアル麻雀PV「アイドル麻雀ファイナルロマンス2「アイドル雀士スーチーパイRemix」「スーパーリアル麻雀グラフィティ」(エロ雀ばっかり!)を皮切りに、96年には「野々村病院の人々」が発売されて話題になった。
PCではエルフの「同級生2」「遺作」などがヒット(前年に「ドラゴンナイト4」というループものの先駆作を発表していることにも注目)。96年からはLeafが「」「痕」「To heart」。F&C「Piaキャロットへようこそ!!」、エルフも「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」など、美少女ゲームの名作が次々に出現。
コンシューマーでは、なんといってもプレステ版「ときめきメモリアル」ときメモは前年PCエンジンに発売されているんだけど、かなり品薄でPCエンジンCDロムロムというマイナーなハードゆえにイマイチ普及しておらず、プレステ版の登場によって爆発的にヒットとなった。バーチャが流行。格闘ゲームの時代が始まる。ポリゴンやCG技術が新鮮だった。とくに「Dの食卓」は3DCGによるホラーアドベンチャーとしてヒット。飯野賢治を時代の寵児にした。RPGは「クロノトリガー」が話題。これはFFの坂口博信とドラクエの堀井雄二、キャラデザに鳥山明を迎えたドリームチーム。のちのスクエニ合併とつながっていく。「時間もの」としてもよくできていた。
個人的にはスーファミの「フロントミッション」発売。これはハマッた……超やった。
コアなところだと、ネットでオウムのパロディゲーム「地下鉄サリンゲーム」などが発表され、これは不謹慎ゲームと呼ばれた。
フロッピーディスクが消滅し、CDRへ……メディアの移り変わりを象徴している。

■マンガ

マンガはあまり印象にないなあ。バスケットブームで「スラムダンク」がヒット。ノストラダムスの預言の1999年が近くなり、世紀末感で「MMR」かなりのリアリティを持って受け入れられていたという証言アリ。さらにブックオフが全国に増え始めていたのもこの頃。それぞれの地域にあった古本屋としのぎを削る古本屋戦国時代に(うちの田舎も激戦区でした)。一冊100円前後でマンガが買えたので、子供の娯楽としてはありがたかった。今って、音楽は、ニコ動やネットによって時代順に音楽を聴くという教養的な史観が消失して、時代とか影響関係を意識せずに聞くっていう並列化が起きているけど、もしかしたら、マンガにおいてはブックオフがそれを引き起こしていたり……しないのかな? このころ印象的なマンガは、「地獄先生ぬ~べ~」「るろうに剣心」「金田一少年の事件簿」「烈火の炎」「東京大学物語」「彼氏彼女の事情」あたりかな。ジョジョは第五部。

■アニメ

アニメで印象的なのは当然エヴァなんだけど、95年当時はまだちょっと盛り上がり切ってなかった印象。それよりも天地無用みたいなハーレムアニメみてた。「マクロス7」がめっちゃヒットしてて、特にCDが売れまくり、『LET’S FIRE!!』はオリコン初登場4位を獲得、1995年日本ゴールドディスク大賞アルバム・オブ・ザ・イヤーアニメ部門を受賞。翌年「攻殻機動隊」がビルボード1位になるのと、エヴァの最終回が重なってなんかスゲエアニメアツイ! みたいな感じキタ。なので96年のほうが盛り上がっていた。「ガンダムW」は主人公がテロリストという設定。これはのちにテロの時代が来ることを考えると、時代を反映していた(ちなみに97年に乱歩賞に応募された福井晴敏「川の深さは」の登場人物である増村保は、ガンダムWの主人公ヒイロ・ユイに似ている)。この年の「りりかSOS」と「レイアース」がどっちも鬱エンドというか……意外な展開を見せたのは偶然の一致か。りりかの主題歌「恋をするたびに傷つきやすく…」は小室プロデュースだった(時代だな)。

■その他

特撮は「ジェットマン」→トレンディドラマブームの影響で恋愛要素はいってた(あんま人気でなかったらしいが当時見てなかったな……)。
ラノベは「オーフェン」とかって意見しか聞けなかったんだけど、このころなに読んでたっけな……新本格が全盛期だったな。姑獲鳥の夏(1994年9月)魍魎の匣(1995年1月)狂骨の夢(1995年5月)というこの流れはマジですさまじかった。ノベルス最強時代だった……ずっと本読んでた。

■まとめ

エヴァンゲリオンの時代というふうに語られることが多い95年だけど、「ときメモ」「同級生2」などの美少女ゲーがアツかったという証言が多かったことが印象的だった。
地方の状況なんかもあるけど、エヴァってやっぱりじわじわと拡がっていったんだな(これはいろいろな文献で言われてる)。
よく思い出すとエヴァ以外にも重要なものはたくさんあったことを思い出せた。

ときメモとエヴァはオタク史における95年の超重要なポイントだなあ。美少女ゲームとセカイ系が、00年代に受け継がれ花開く。
発表のときに音楽分科会のほうから「マイナーのメジャー化」というキーワードが出たが、これは奇しくもオタク文化で起きていたことと重なる。

ところで、「1995年」を読んで思い浮かべたのが「やさしさをまとった殲滅の時代 」堀井憲一郎。この本はある意味「2000年」とも言うべき本なんだけど、両者のスタンスは逆で、前者が主観を排し、後者はわりと主観的な意見で時代を読んでいく。そこでオタク文化の代表として、ハルヒがとりあげられていることはいいとして、言説にすごいズレを感じて……うーん。セカイ系けしからんという話じゃなくて、ハルヒに注目するなら、コンテンツからプラットフォームへ移った時代ととらえるほうが一般的なんじゃないのかな(ハルヒの物語ではなくハルヒダンスのほうが重要ということです)。そうすると若者の世間の消失というのと逆の結論になるんだけども。

とかまあ、いろいろ気にしはじめるときりがないんですけどね。

とりあえず読書会は非常に盛況で、各分科会ともに面白い視点があって久しぶりに本を読む楽しさを感じた。
しかし、記憶ってのはほんとにあとから作られていくんだな、というのを実感した一日でもありました。参加者のみなさんスタッフのみなさんありがとうございました(時間間違えて遅刻してすんません……!)。
ではまた来年イベントでお会いしましょう。

あ、そういえば12/15(日)には佐藤大 (脚本家・音楽家)と速水健朗(編集者・ライター)さんによるこんなイベントがあります。

『ノーコン・キッド~ぼくらのゲーム史~』×『1995年』~僕らのゲームカルチャー史アナザーサイド~

ゲーム方面が気になる方はぜひ。


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