今月もやってきました。「ダ・ヴィンチ」のブックウォッチャーコーナー。
エントリは、『われ敗れたり―コンピュータ棋戦のすべてを語る』(米長 邦雄)と、『痕跡本のすすめ』(古沢 和宏)の二冊。
エントリから掲載までタイムラグがあるので、選んだ本が予想以上にメジャーになっちゃったなぁ。ネットとリアルがこれだけ近くなると、さすがに「マイナーで面白いけど知られてなくて売れてない本」というのを探すのが超ムズい。マイナーで面白い本があっても、ネットでは「マイナーで面白い」ということが話題になって知れ渡っているという……。
知名度、実売、面白さ、の3つのパラメーターでいうと、知名度C、実売C、面白さA、くらいの新刊が最高なんだけど、なかなか出会えない。ネットとリアルの読者層が違うので、紹介する意味はあると思うんだけども。そんなことどうでもよくてオレが楽しくない。
なんかもう、自費出版の自伝とかそういうところにしか、本当にマイナーで面白いものは存在してねーんじゃねえかな(『本人』のコンセプトはやっぱ面白かったのかも知れない)。
それとはまた別のパターンで、「売れているのにマイナー」な本もあって、たとえばこれ

| 大道寺将司 1948年生まれ。東アジア反日武装戦線“狼”部隊のメンバーであり、お召列車爆破未遂事件(虹作戦)及び三菱重工爆破を含む3件の「連続企業爆破事件」を起こし、1975年逮捕、1979年東京地裁で死刑判決、1987年最高裁で死刑が確定した。2010年に癌(多発性骨髄腫)と判明、獄中で闘病生活を送っている。著作に『明けの星を見上げて』『死刑確定中』『友へ』『鴉の目』がある。 |
確定死刑囚として37年に及ぶ獄中生活を送る大道寺将司の全句集……これが売れている(アマゾンの句集ランキングでは当然一位)。経歴を見ればわかるとおり、かなりアグレッシヴで行動力のある方です。NHKの番組で紹介されたことがきっかけで売れたそうなんですが……これは「本の雑誌」とか「ダ・ヴィンチ」では特集されない。絶対されない。
いつか、こういう潜在的爆発力のある本を見つけたいと思いつつ、次回に臨みたいですね。
![ダ・ヴィンチ 2012年 06月号 [雑誌]](../images/I/51lIlpL-iqL._SL500_AA300_.jpg)

